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TOP > 録音/PA音響 モズハウス・スタジオ 日記 > ライブでも使えるボーカル用コンデンサーマイク
一般的に「コンデンサーマイクは高価で、デリケート。基本的にはスタジオで使うもの」という認識が幅を利かせていたのは結構最近までのことです。コンデンサー型のマイクは湿度と衝撃に弱いためでした。けれどもこの20年くらいでマイクの価格もグンと下がってきて、コンデンサーマイクでもダイナミックマイクとあまり違わない価格で高性能な製品が出現してきました。
それにつれてライブステージでも、たとえばドラムのオーバートップやハイハット用にコンデンサーマイクが使われることも当たり前になってきています。それどころかハンドマイクで使われることも多いため、あまりコンデンサーマイクの出番が多くなかったボーカル用にも、低価格で丈夫、しかも高性能なコンデンサーマイクが増えてきています。
オーストラリアのRODE社は優秀なコンデンサーマイクをリーズナブルな価格で提供してきましたが、中でもM3というマイクはとても使いやすい製品です。音質もボーカルで使われることを意識して少し低音域を弱めにしてあるため、ハンドマイクで口に近づけて歌っても音がこもりません。何よりもマイク自体の内部でカプセルがショックマウントされているので、ハンドリングノイズも少なく、うっかり落としたりしても簡単には壊れません。RODE社では特にボーカル用として勧めているわけではなく、生ギターやハイハット用にももちろん適しています。
こんなマイクが1万円以下で買えるのだから、円高も悪いことばかりじゃないですね(^-^; ただし、このマイク、写真で見た感じよりも結構大きいです。小柄で小顔のボーカリストだと見た目的にアンバランスになるかもしれません。また、ライブで使えるとは言っても、ダイナミック型のステージ用マイクに比べるとやはり湿度に弱い面があるので、使用後の手入れと保管には注意が必要です。それから単一指向性ではありますが、ハウリングは他のマイクに比べると起こしやすい傾向にあります。結局「いいことばかりじゃない」ってことですね( ̄▽ ̄;A
このマイクを2本使ってライブステージでジャズのグランドピアノをPAしたことがありますが、低音の痩せた感じも特に感じられず、キンキンした音にもならず、とても自然な出音でした。ダイナミック型のマイクとは違う繊細さをしっかり感じさせてくれたので、今後どんどん使って行こうと思っています。